どうも、
「日本一総合型選抜の募集要項に目を通している男」
ナカテツこと中村哲朗です。
「倍率」は「合格難易度ではない」!?
今回の総合型選抜についての情報は、総合型選抜における「倍率」の捉え方についてです。
一般的に受験において、倍率というのはかなり重要な要素として扱われています。
当然、「倍率が高いと突破が難しく、逆に倍率が低いと簡単」という認識ですよね。要は、倍率の高さがそのまま「合格難易度」と見られていることが多いということです。
しかし、大学受験においては必ずしも倍率が難易度に直結するわけではありません。なので倍率をチェックして「ここは倍率が高いから無理」とすぐに諦める必要はありません。
ここは倍率が高いから無理と諦めないで!
そもそも倍率は「受験者数/募集人数」で計算されます。
募集人数が5人のところに50人が受験しにくれば倍率10倍です。逆に4人しか受験しなければ倍率0.8倍で、これがいわゆる「定員割れ」です。
ここで普通に考えれば、倍率10倍の方がどう考えても合格しやすい気がしますよね。ところが、データを見ていくと「意外とそうでもない」ということがわかります。
つまり「倍率を額面通りに捉えてはいけない」というところが思った以上にあるということです。
端的に言うと「募集人数を明らかに超えた人数に合格を出している」ということで、
言い換えると「募集人数も倍率もほとんど意味のない数字になっている」ということです。
例えば愛知県で人気の高い「南山大学」の外国語学部スペインラテンアメリカ学科などは、
昨年だと倍率が4倍となっていますが、最終的には受験者の92%が合格を勝ち取っています。
倍率4倍ということは本来受験者の25%しか合格できないはずですが、ほぼ全員が合格しているというのが事実です。他にも日本女子大学の文学部英文学科なども、倍率は5倍ですが合格率は84%を叩きだしています。
こうした事例はまだまだたくさん存在しており、面白いものだと倍率40倍なのに合格率90%以上というところもあります。
私立の方が穴場は多い!
ちなみにこれらは国公立ではほとんど見られません。愛知教育大学、秋田県立大学などが学部によって倍率3~4倍で合格率8割以上といったくらい。
私立の、更にいうと文系に多いです。予定よりたくさん取っても講義室に収まる人数なら問題なかろうといった感じでしょうか。これが実験器具が必要とか一人ひとりを丁寧に見なきゃいけない学部とかだと難しいんでしょうね。
就活では、企業からすると「人を取る=コスト」になるので戦略に合わせて予定通りに収める必要がありますが、大学は「人を取る=お金が入る」なのである程度無理のない範囲でたくさん取るインセンティブがあるので当然ちゃ当然ですね。
やはり難易度は倍率だけで見ずに、合格率や選抜方法、募集人数、出願要件などさまざまなデータを総合してみる必要がありそうです。
ということで今回は以上となります。
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