どうも、
「日本一総合型選抜の募集要項に目を通している男」
ナカテツこと中村哲朗です。
「バカロレア入試」ってなに?
受験の入試形態にはさまざまなルート・手段が存在します。
私が高校生だった当時は、一般入試の一本勝負しか考えていなかったため、AO入試(今の総合型選抜)と学校推薦の違いすらもよく知りませんでした。「指定校推薦」などは、その存在すら知らなかったほどです。
受験は情報収集も大事な要素の一つです。自分に合った入試方法を見つけることができて、そこで勝負をかけることができれば、思ってもみなかったような大学に入れたりすることもあります。
ということで、受験生にとってはさまざまな入試形態について知っておいて損はないので、今回は、いくつかある入試形態の一つである「バカロレア入試」についてまとめてみたいと思います。
バカロレアって?
一言で言うと、世界中の大学に入学するためのパスポートのようなものです。
バカロレア資格を持っていれば世界中の大学に入学するチャンスが得られます。
そもそもバカロレア、正しくは国際バカロレア(IB)と言いますが、これは国際バカロレア機構(本部:ジュネーブ)が提供する国際的な教育プログラムであり、「全人教育を通じて、主体性を持ちバランス感覚に優れた、国際社会で貢献できる人材の育成を目的とする」とされているものです。
このプログラム(ディプロマ・プログラム(※通称DP))を履修し所定の成績を収めると、晴れてバカロレア資格がもらえます。
この資格が国際的に通用するパスポート的な役割を果たすものになるわけです。
普通の高校生に関係あるの?
一見すると、「海外在住で日本の大学に入りたい留学生」か、逆に「日本を飛び出して海外の大学に入学したい日本人学生」にしか関係がない話のように思えます。
あとは親の仕事の都合等で、たまたま高校時代を海外で過ごしていた帰国子女などでしょうか。
ここについては確かにバカロレアは有効というか、選択肢の一つとして大いに検討されるものであることは間違いありません。
ただ、他のいわゆる普通の高校生が全く関係ないかというと、そんなこともありません。
【日本の高校→日本の大学】でも使える!
なかには「帰国子女入試」といって、海外でバカロレアを取得した生徒しか受験できない大学もありますが、日本の高校でバカロレアを取得した場合でも受入れがある大学ももちろんあります。
一部ご紹介すると、以下の大学は学部にもよりますが受入れがあります。
- 国際基督教大学(ICU)
- 慶應義塾大学
- 筑波大学
- 立命館大学
- 法政大学
ただし、バカロレア資格を取得できる学校はかなり限られています。
文科省が公表しているIB認定校を見ると、2023年9月末段階で日本全国にたった83校しかなく、しかもその中には幼稚園や小学校なども混じっているため、高校だけでいうとせいぜい50校ちょっとくらいでしょうか。
日本全国の高校は、定時制や通信制を含めると5,500校ほどありますので、バカロレア資格が取れる高校はせいぜい全体の1%といったところです。
ちなみに受入れる側の大学でバカロレア入試が存在するのは、前述した5大学含め、国公立・私立含めて約80大学ほどですね。今後、文科省の方針としては高校も大学もその数を拡張していくみたいなので、定期的に動向をウォッチしておきたいところです。
行きたい大学・学部に受入れ体制があるか、自分が通っている(or通う予定の)高校がIB認定校となっているか、中高生はこのあたりを一度確認してみるのもアリかもしれませんね。
ということで今回は以上となります。
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